大学生になり、勉強用にiPadの購入を検討している方が増えています。しかし、そもそも大学生にiPadは必要か、あるいはパソコンとどっちが良いのか迷うかもしれません。ノート代わりとしての使い勝手や、理系の学生にとっての活用法も気になるところです。
また、iPadには多くの機種があり、どの何世代モデルを選べばよいか、iPad AirとProどっちがいいのか、値段はいくらか、割引や学割を使って安く買う方法はないか、など疑問は尽きません。
この記事では、大学生におすすめのiPadモデルや、勉強での活用法について詳しく解説していきます。
- 大学生がiPadを持つ具体的なメリット
- ノートパソコンとの最適な使い分け方
- 学習目的に合ったiPadモデルの選び方
- 学割などお得にiPadを購入する方法
iPadが大学生におすすめの理由と活用法

- 大学生にiPadは必要か
- パソコンとどっちを選ぶべきか
- ノート代わりとしての使い勝手
- 理系学生におすすめの機能
- 勉強に必要な容量はどれくらい?
大学生にiPadは必要か
結論から言うと、iPadは文系・理系を問わず、多くの大学生にとって非常に有用な学習ツールです。その最大の理由は、大学生活における「資料」と「ノート」の管理が劇的に効率化されるためです。
近年、大学の講義ではPDFなどのデジタルデータで資料が配布されるケースが一般的になりました。iPadがあれば、これらの大量の資料を印刷することなく一元管理できます。紙のようにかさばることがなく、重い教科書や複数のノートを持ち歩く必要がなくなる点は、大きなメリットと言えるでしょう。
また、Apple Pencil(別売)を使用すれば、配布された資料に直接メモを書き込んだり、手書きのノートを取ったりすることが可能です。もちろん、動画視聴や電子書籍の閲覧といった、勉強以外のプライベートな時間にも活躍します。
ただし、すべての人に必須というわけではありません。従来通り、紙のノートとペンでの学習が自分に合っていると感じる場合や、すでに高性能なノートパソコンで満足している場合は、iPadの必要性を感じにくいこともあります。
パソコンとどっちを選ぶべきか

iPadは非常に高機能ですが、ノートパソコン(MacBookやWindows PC)の役割を完全に代替するのは難しいのが現状です。そのため、大学生にとっては「どちらか一方」を選ぶよりも、「両方を併用する」のが最も学習効率の高い選択となります。
iPadは、直感的な操作や手書き入力、持ち運びながらの資料閲覧に優れています。一方でパソコンは、複雑なデータ処理、専門的なソフトウェアの使用、そして長文のレポートや卒業論文の作成において、iPadを上回る作業効率を発揮します。
例えば、講義中はiPadで素早くメモを取り、自宅ではパソコンのキーボードで本格的なレポートを作成する、といった使い分けが理想的です。もし、まだどちらも所持しておらず、予算的にどちらか一方しか選べない状況であれば、大学が推奨するスペックを確認した上で、レポート作成やオンライン試験などで必要不可欠となる可能性が高いパソコンを優先する方が賢明な判断と言えます。
iPadにもMagic Keyboard(別売)などの優れたキーボードはありますが、パソコン版のOfficeソフト(Word, Excelなど)と比較すると一部機能が制限されていたり、複数のウィンドウを自由に並べて行う作業は、パソコンの方がスムーズです。
ノート代わりとしての使い勝手
iPadをノート代わりとして使用する場合、その使い勝手は紙のノートを大きく超える可能性を秘めています。これは、「GoodNotes」や「Notability」といった高機能なデジタルノートアプリ(有料または無料版あり)の存在が大きいからです。
これらのアプリを活用することで、従来のノートテイキングの枠を超えた使い方が可能になります。
デジタルノートアプリの主な機能
- 資料とノートの一元化: 講義で配布されたPDF資料をアプリに読み込み、その余白やスライド間に直接ノートを書き込めます。
- 検索機能: 手書きで書いた文字であっても、後からキーワードで検索することができます。
- 編集・整理の容易さ: 書いた内容の移動、コピー、色の変更が自由自在です。ノートのページを簡単に入れ替えたり、不要な部分をきれいに削除したりできます。
- マルチメディアの活用: ノート内に画像やWebページのキャプチャ、表などを簡単に貼り付けられます。アプリによっては、講義の音声を録音しながらノートを取ることも可能です。
Apple Pencil(別売)の性能も向上しており、特に第2世代やApple Pencil Proは、遅延が少なく紙に書くのと遜色ない自然な書き心地を提供します。iPad本体の側面にくっつけるだけでペアリングとワイヤレス充電ができるため、管理も非常に簡単です。
iPadがノート代わりになるかどうかは「iPadをノート代わりに!勉強と仕事で使えるおすすめ活用術」という記事でも詳しく解説しています。

理系学生におすすめの機能

講義や実験で複雑な数式、グラフ、化学構造式などを扱うことが多い理系学生にとっても、iPadは学習効率を大幅に向上させるツールとなります。
紙のノートでは書き直しが難しい複雑な図表も、iPadならデジタルの特性を活かして簡単に修正・清書が可能です。また、専門分野の学習を強力にサポートするアプリが豊富な点も魅力です。
例えば、人体の3Dモデルを自由に回転・拡大しながら学べる解剖学アプリや、関数グラフをインタラクティブに操作できる数学アプリ、分子構造を立体的に表示する化学アプリなど、紙の教科書では得られない深い理解を助けるツールが揃っています。
研究室での活動が始まると、膨大な量の学術論文を読む必要がありますが、iPadの大画面は論文の閲覧や管理(PDFへの注釈付け)にも最適です。実験ノート(ラボノート)として活用する場合も、写真やデータを直接貼り付けられるため、記録の正確性と効率が向上します。
勉強に必要な容量はどれくらい?
大学生がiPadを勉強メインで使用する場合、ストレージ容量は64GBまたは128GBが現実的な選択肢となります。
ノートアプリのデータやPDF資料は、テキストや手書きが中心であれば、それほど大きな容量を消費しません。64GBモデルでも、基本的な学習用途であれば十分にやりくり可能です。
ただし、注意が必要なのは、教科書や参考書をすべてスキャンして高解像度のPDFとして保存する場合や、講義の動画データを大量にダウンロードする場合です。また、趣味で3Dゲームや動画編集を行いたい場合、64GBではすぐに容量不足に陥る可能性があります。
対策として、iCloudやGoogle Driveといったクラウドストレージサービス(月額料金が発生する場合あり)を活用する方法があります。データをクラウド上に保存することで、iPad本体のストレージ消費を抑えることができます。
予算に余裕があり、4年間の大学生活で容量不足の心配をしたくないという方には、128GBまたは256GBを選んでおくと、より安心して使用できるでしょう。
どのくらいの容量で足りるかは「iPadは64GBで勉強に足りる?適切な容量を選ぶポイントを解説」をご覧ください。

iPadを使いたい大学生にはこれがおすすめ!

- おすすめの機種と買うべきiPadは何世代
- iPad AirとProどっちがいいか徹底比較
- モデル別の値段の目安
- 安く買う方法は?割引と学割
- 総まとめ!iPad 大学生 おすすめモデル
おすすめの機種と買うべきiPadは何世代
2025年現在、大学生の学習用途として最もバランスが取れたおすすめの機種は、「iPad Air(第5世代または第6世代)」と「iPad (A16)」です。
これらのモデルが推奨される理由は、大学生活での使用に十分な性能、持ち運びやすさ、そして価格のバランスが優れているためです。
iPad (A16)
価格が比較的抑えられており、iPadのエントリーモデルとして最適です。A16チップを搭載し、ノート取り、資料閲覧、動画視聴といった大学生の基本的な用途を問題なくこなせます。初めてiPadを購入する学生や、コストパフォーマンスを重視する方におすすめです。
iPad Air (M3)
より高性能なM3チップを搭載しています。これにより、複数のアプリを同時に使用するマルチタスクや、少し専門的な作業も快適に行えます。
また、iPad Airは画面とガラスの隙間がない「フルラミネーションディスプレイ」を採用しており、Apple Pencil Proで書き込む際に視差(ペン先と描画位置のズレ)が少なく、紙に近い感覚で筆記できます。本格的にノートとして活用したい学生に最適なモデルです。
これらより古い世代のiPad(例:第10世代)や、Apple認定の整備済製品も、予算をさらに抑えたい場合には良い選択肢となります。
iPadをできるだけ安く買いたい方は「勉強用iPadを安く買うには?学生必見の購入術」も参考にしてください。

iPad AirとProどっちがいいか徹底比較

結論として、ほとんどの大学生にとってはiPad Airが最適であり、iPad Proは必要ない場合が多いです。
iPad Proは、4K動画の本格的な編集、3Dモデリング、プロレベルの音楽制作など、極めて高い処理能力を日常的に必要とするプロフェッショナル向けに設計されています。大学生の一般的な学習用途(ノート、資料閲覧、レポート作成補助)において、その性能はオーバースペックとなる可能性が高いです。
前述の通り、iPad Air(第5世代以降)もMチップを搭載しており、一般的な大学生が遭遇するであろう専門的な作業やクリエイティブな活動にも十分対応できる性能を持っています。
以下の表で、主な違いを確認してみましょう。
iPad AirとiPad Proの主な違い(モデルにより変動あり)
| 機能 | iPad Air | iPad Pro |
|---|---|---|
| チップ性能 | M3 (非常に高性能) | M4 / M5 (極めて高性能) |
| ディスプレイ | Liquid Retina (フルラミネーション) | Liquid Retina XDR / Ultra Retina XDR (ProMotion対応で滑らか) |
| 認証 | Touch ID (トップボタンでの指紋認証) | Face ID (カメラでの顔認証) |
| カメラ | 標準的な広角カメラ | 超広角カメラ、LiDARスキャナ搭載 |
| 価格帯 | 中価格帯 (約9.8万円~) | 高価格帯 (約16.8万円~) |
iPad Proの滑らかな表示(ProMotion)や顔認証(Face ID)は魅力的ですが、価格差は数万円に及びます。その予算をApple Pencilやキーボード、ノートアプリの購入費用に充てる方が、学習効率の向上には合理的と言えるでしょう。
モデル別の値段の目安
iPadの価格は、モデル、ストレージ容量、通信方式(Wi-FiかWi-Fi + Cellularか)によって大きく変動します。アクセサリ(Apple Pencilやキーボード)は基本的に別売りである点にも注意が必要です。
以下は、2025年時点のApple Storeにおける主なモデルの開始価格(税込・Wi-Fiモデル)の目安です。
- iPad(A16): 58,800円 (128GB) から
- iPad Air(M3): 98,800円 (128GB) から
- iPad Pro(M5): 168,800円 (256GB) から
学習用途で最もバランスの取れたiPad Air(M3・128GB)に、ノート取りに必須のApple Pencil Pro(約21,800円)を加えると、合計で約12万円程度が初期費用の目安となります。
最新の正確な価格や構成については、必ず公式サイトで確認してください。(参照:Apple公式サイト – iPad)
安く買う方法は?割引と学割

iPadは高価なデバイスですが、大学生であれば正規の方法で安く購入することが可能です。最もおすすめなのが、Appleが公式に提供している「学割(学生・教職員向けストア)」の利用です。
これは、大学生、高等専門学校生、専門学校生、およびそのご両親、大学受験予備校生、教職員などを対象とした割引制度です。このストアを経由するだけで、新品のiPadやMac製品を通常価格よりも安価に購入できます。
例えば、iPad Air(M2)が約1.L4万円引き、iPad Pro(M4)が約1.6万円引きになるなど、モデルによって割引額が設定されています(価格は変動する可能性があります)。
学割以外の方法
- Apple 新生活キャンペーン: 毎年2月頃から4月頃にかけて実施されることが多いキャンペーンです。期間中に学割で対象製品を購入すると、割引価格に加えてAppleギフトカードが還元されるため、実質的によりお得になります。
- Apple認定整備済製品: 初期不良などで返品された製品をAppleが整備し、新品同様の1年保証を付けて販売しているものです。リファービッシュ品とも呼ばれます。型落ちモデルが中心になりますが、新品とほぼ変わらない品質のものを通常より安価に入手できます。
中古品(フリマアプリなど)は保証がなく品質リスクも伴うため、4年間安心して使用したい大学生には、Apple公式の学割や整備済製品の利用を強くおすすめします。
学割の利用条件や対象製品の詳細は、専用ページでの確認が必要です。(参照:Apple 学生・教職員向けストア)
総まとめ!iPad 大学生 おすすめモデル
- 大学生のiPadはノート管理や資料閲覧に非常に便利
- パソコンの完全な代替は難しく併用が理想
- ノート代わりにはGoodNotesなどのアプリが必須
- Apple Pencilは学習効率を上げるため推奨
- 理系学生も数式や図表の扱いにメリットが多い
- 容量は64GBか128GBが基本だが不安なら256GB
- 最もバランスが良いおすすめ機種はiPad Air
- コスト重視ならiPad(無印)でも十分
- iPad Proはほとんどの学生にはオーバースペック
- iPad AirはMチップ搭載で高性能かつ第2世代Pencil対応
- 価格目安は無印が約6万円から、Airが約10万円から
- 安く買うならAppleの学割利用が最優先
- 学割は学生・教職員向けストアから適用可能
- 整備済製品(リファービッシュ品)も安価な選択肢
- 春の新生活キャンペーンはさらにお得になる可能性
